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ゴルフ哲学

ゴルフ上達方法は、沢山ボールを打つ事ではありません。人が行うゴルフスイング動作は特別な動作ではなく、issueを特定し、知覚と意識に目を向ける事が上達には欠かせません。

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勘と経験、経験を積んでゆくことで勘は良くなる。

ゴルフに熱中し出した頃に、よく言われた言葉がある。 

『ゴルフは、トラック1杯分のボールを打たなければ上手くならない。』

ゴルフ歴の長いゴルファーの方なら、1度は耳にした事があるセリフではないだろうか。

ひたすらボールを打ち続ければ、上達する。かく言う私もそれを信じてクラブが握れなくなるぐらいまで打ち続けた経験がある。

日本の女子プロゴルフ界で金字塔を打ち立てたツアープロと言えば、不動裕理選手。

6年間連続賞金女王、生涯獲得賞金額1位、日本国内ツアー50勝など。

不動選手がシーズンオフの時に受けた雑誌のインタビューで、『サラリーマンの人が1日8時間働くのが普通なのだから、プロゴルファーが1日8時間練習するのは当たり前』と答えていた。

彼女が言う1日8時間とはコースラウンドではなく、練習レンジで8時間ボールを打つ事。

 

プロなら当たり前と思うかもしれないが、オフの約3か月間あまり、毎日8時間ひたすら打ち続ける事など、体が丈夫である事と、目的意識と信念がないと出来ない。

練習の虫と言われた、フィジー出身の元世界ランキングNo.1のビジェイ・シン選手は、『自分が多くの練習が出来るのは強靭なる身体のお蔭だ』と言った。

日本の男子ツアープロで2012年に賞金王に輝いた、藤田寛之選手も、『故障をしない体に生んでくれた両親に感謝』とインタビューで答えている。

日本のアマチュアゴルファーで、最も有名で多くのゴルファーに影響を与えた中部銀次郎氏が生涯アマチュアゴルファーを貫いた理由として、ある夏の暑い日、杉原輝雄プロが所属する茨城カンツリー倶楽部へラウンドに行った際の出来事が逸話として残っている。

朝、中部氏がスタートする時に練習グリーンで所属プロの杉原氏がパッティング練習をしている所を見掛けた。所属プロが練習グリーンで練習するありふれた風景だ。

ハーフが終了した時点で杉原氏はまだ練習していた、ツアープロとはそう言う物だ。

しかしラウンド終了時、まだ黙々と練習している杉原氏の姿を見て唖然。

トッププロの杉原氏が、真夏の炎天下で練習する姿を目の当たりにしてプロになる事を断念。(杉原氏は著書にて、たまたま朝と夕方に練習していた所を見掛けたのではないかと説明している。)

 

練習も才能である。

練習が飽きない様に工夫する才能、この練習をすれば必ず上達すると信じる事が出来る才能、上手く行かないことに対してめげずにやり続ける事が出来る才能。

 

日本ゴルフツアー、最後の永久シード選手になるかもしれない偉業を成し遂げた、片山晋呉選手。

高校時代からナショナルチームに所属し、日本大学時代には数々のタイトルを獲得、プロ入り後4シーズン目に初優勝。ツアーコーチ江連忠氏に師事し2000年に賞金王となる。

世界を視野に入れていた片山プロは、江連氏に師事しマスターズに連れて行くことを約束。

世界で勝てるスイングを目指し最初に取り組んだ課題は、8番アイアンでひたすらコントロールスイングの練習をする事だった。

キャディとしてオーガスタナショナルで共に戦う目標が叶った江連氏は『晋呉は、飽きることなく練習をやり続けられる才能がある』と同志片山プロを褒め称えた。

 

一流の人物は、半端なく取り組んでいる。ゴルフに限らず、どの分野でも同じだ。

そんな理屈は誰でも理解できるだろう。でも90%以上の人は、理解は出来ても実現出来ない。 

なぜだろう?!

 

トラック1杯分のボールをひたすら打ち続けても、本質を見抜き、その事に気付き、実行しなければ堂々巡りするだけだ。

 

ツアー通算28勝、体躯にも飛距離にも恵まれず、人より多くの経験で築いてきたスイングを武器に試合に出続ける事を信条とした杉原輝雄氏。

杉原氏は言った、『勘と経験、経験を積んでゆくことで勘は良くなる。』

 

思い付きと勘の違い。

多くの経験で本質に気付き、常に考え、検証を繰り返す事で確証となり、常に不安と対峙し不安の中から勘が生まれる。

 

表面的な情報に踊らされ、旬な情報に飛びつき、多くの知識を蓄えた事に安心して、検証する事もなく、いつでもその場しのぎで乗り切れると思っている。

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