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ゴルフ哲学

ゴルフ上達方法は、沢山ボールを打つ事ではありません。人が行うゴルフスイング動作は特別な動作ではなく、issueを特定し、知覚と意識に目を向ける事が上達には欠かせません。

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構えあって、構えなし。

視覚と距離

日常生活では、無意識に物に対して距離を測っている。

主な感覚器官は、視覚であろう。

 誰に教わる事もなく、物に対して距離を測り、対象物を凝視しなくても、手に取る事が出来る。

この距離感覚は、本能と言っていいだろう。

車の運転を例にすれば、初心者の段階と、運転能力が向上した段階では、明らかに目線が変わる。

初心者の段階の目線は、前方に固定される時間が長くなりがちになり、広範囲に目線と意識を向けることがなかなか出来ない。

視覚情報は、次の行動に重要なファクターとなり、行動に対して常に先行して脳に伝わる。

従って、視覚情報と行動にはギャップがあり、常に情報を更新しなければ、自動車運転に於ける初心者の様に、柔軟な対応が難しくなってしまう。

又、自動車などの乗り物を運転する場合、直線から右折や左折する場合に、目線と顔が目標方向に先行して向いてから、ハンドル操作を行う。

目測は、おおよその距離は測れるが、正確ではない。

インパクトが、ボール1個分(約4.3㎝)ズレることで 、飛球結果が大きく変わってしまうゴルフでは、目測だけでは不十分である。

ゴルファーが自らボールを打つまで、ボールは地面にあり動かないので、ボールに対してゴルフクラブを握って構えて、打つまでボールとの距離は変わらないのが望ましい。

ゴルフクラブを握った時に、両手と身体との最適な間隔を表現する方法として、一般的には、体からグリップ何個分離すのか、背中を真っ直ぐにして、股関節からお辞儀をするように何度曲げるかなどの説明には、根拠が見当たらない。

見た目ではなく、ゴルフクラブの特性を生かす構えをする必要があり、それにはクラブにある様々な角度を理解する必要がある。

 

構え=ゴルフクラブの特性に則り、ボールにクラブをセットして、クラブに合わせてグリップをする動作となる。

ゴルフクラブには、主にロフト角、ライ角、プル角がある。

この3種類の角度が、飛球結果にどう影響して、構えに関係してくるのか。

ロフト角が、一般ゴルファーには、一番馴染み深いだろう。

仰角に影響する角度で、打ち出されたボールの高さがロフト角によって変わる。

仰角は、インパクト時のロフト角が反映され、構えた時のロフト角ではない。

ロフト角は、グリップエンドの位置によって角度が変わる。

ゴルフクラブ自体は、クラブごとに4度前後変わり、パターが一番角度が少なく、パターのロフト角は、4度前後となり、ロフト角の一番多いクラブは、ウエッジで60度前後となる。

 

ライ角度とは、クラブを地面にソールした時に、地面とシャフトが作り出す角度。

ライ角度には、統一した基準はなく、クラブメーカーによってバラツキがあり、製品によってもバラツキがある。

又、ゴルファーの身長、手の長さも関係してくるので、本来はオーダーメイドするか、既製品でも調整する必要がある。

クラブメーカーでは、ピンゴルフが50年以上前より、カラーコードという方法で、身長と手の長さを考慮して、何種類ものライ角の違うクラブを用意している。

www.golf-okamura.com

ここで重要なのは、クラブのライ角は、グリップエンドの位置によって変わることである。

グリップエンドの位置は、任意で決まりゴルファーが、ボール、目標方向に対する目線の向け方、手の位置によって決まり、そして前傾姿勢が定まる。

飛球結果を安定させるには、構えた時の身体と手の位置関係が、常に一定である必要がある。

身体を正面から見た場合、軽く足を広げて、両腕を伸ばした状態で両手を広げ合わせた時に、両手の位置は、身体の正面から左足股関節の中心までの間に位置しているべきであり、(右利きの場合)正面から見て、身体の中心より右には位置していない事である。

両手の位置が身体の正面から、左足(右利きの場合)股関節中心と幅があるのは、アイアンの場合、プル角が番手ごとに異なるからである。

プル角と、構えの関係を考察することは、打撃角度を理解する上で重要となる。

プル角を理解するには、アイアンセット全セットを机などの台に寝かせて、番手順に真っ直ぐに並べて置いて、クラブのソールを見れば、リーディングエッジの角度が徐々に規則的に変わっていることが解る。

ウエッジが一番角度が大きく、番手が上がれば角度が小さくなることが見て取れる。

プル角は、アイアンの打撃角度と関係が深い。

振子運動で考えた場合、クラブヘッドの最下点(地面に対してクラブが直角になる位置)が、ボールがあった位置の先となるアイアンでは、このプル角の違いを理解することが、クラブの特性を生かす構えの段階の決め手となる。

そして、プル角の違いが、グリップの位置を全てのクラブで同じにするのか、それともボールの位置を同じにしてグリップの位置を変えるのか、どちらが構え~スイング動作を迷いなく実行できるか判断する必要がある。

様々な状況に対応する必要があるアイアンでのプレーでは、シンプルに思考する必要がある。

グリップの位置を変えるよりは、ボールの位置を変えることが合理的と言えるであろう。

 

ライ角は、前傾角度と関係が深い。

クラブヘッドのトゥ寄りを地面から浮かせば、グリップエンドは下がり、ヒール寄りを浮かせば、グリップエンドが上がるので、グリップエンドに合わせてクラブを握れば、前傾角度が変わることが理解出来る。

人の身長、手の長さには個人差があるが、市販クラブは、長さがほぼ統一されている。

ライ角を調整するのが、合理的ではあるが、飛球結果は単純でない所が、ゴルファーを悩ます。

飛球結果に影響するのは、一般的には、クラブフェイス角度とクラブヘッド軌道の組み合わせと言われる。

しかし、理論通りにならないのが、人の動作である。

 

兵法二天一流は剣豪、宮本武蔵が五十にして創始した剣術。

そして、その理念を著した五輪書の中で、他の流儀では、刀の構え方・型が第一だと教えているが、そもそも「構え」とは、敵がいない状況を想定して、じっとして動揺しない状態を言う。

勝負の道では、何でも先手、先手を考えなくてはいけないので、二天一流では『構えあって、構えなし。』という考えとなる。

この考えは、ゴルフのアドレス(構え)に相通ずるものがある。

ゴルフの場合でも、常に身体のどこかが動き、意識は次の動作へと先行していなければならない。

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