ゴルフ哲学

ゴルフ上達方法は、沢山ボールを打つ事ではありません。人が行うゴルフスイング動作は特別な動作ではなく、issueを特定し、知覚と意識に目を向ける事が上達には欠かせません。

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道の道とすべきは常の道にあらず。

体幹と腕

ボディターンなのか、手打ちなのか。

ボディスイングなる言葉は、ゴルファーなら何度でも耳にする。

デビット・レッドベター氏の著書「ザ・アスレチックスイング」が出版されたのが、1992年。

著書の中にある、ボディターンという言葉は、センセーショナルだった。

ザ・アスレチックスイングから25年経て、新たに「The A Swing」を出版したレッドベター氏。 

The A Swing: The Alternative Approach to Great Golf

The A Swing: The Alternative Approach to Great Golf

 

レッドベター氏が提唱する「Aスイング」とは、今までのスイングに代わる、もう1つのスイングを意味しているとのことだが、何が新しいのかよく解らない。

ザ・アスレチックスイングでは、バックスイング時に下半身の動きを抑え、上体と腕をシンクロさせる動作が主体となっていた。

クラブフェイスローテーション、アームローテーションを抑え、ボディターンによるスイング動作で、フィニッシュの段階で軸足に多くの加重を掛ける2軸スイング。

継承されている部分はあるが、新たなプレーン理論を生み出して、レッドベター氏得意のキャッチコピーを作り出している。

それが、【Vプレーン】である。

Vプレーンとは、スイング動作を目標方向の反対側(後方)から見た場合、スイング動作中のバックスイングから切り返しの瞬間に、クラブプレーンがVの字を描くこと。

この動作は目新しい訳ではなく、リッキー・ファウラー選手、ジム・フューリック選手、池田勇太選手、藤田寛之選手など、以前より多くの選手に見られる動作。

レッドベター氏が言うには、Aスイングの究極はフューリック選手らしい。

体幹の動作は、回転の動きではなく、膝の動きを抑えて、股関節を切り上げる動作だが、この動きもティーチング界の大御所、若林貞男氏が「Z打法」の中で説明する動きである。

又、バックスイング時に手首のヒンジングを強調しているが、手首のコックは、横ではなく縦に動かすに関しては、10年以上前より永井延宏プロが提唱している。

レッドベター氏曰く、Aスイングはまったく新しいわけではなく、今までのスイング理論の進化版とも語っているが、商品開発と同じで、ゼロから1を浸透させるには時間が掛かるが、1の改良版を如何にして、10にするのかが、マーケティングでは重要なのであろう。



スイング動作に於いて、 体幹の動きと腕の動き関しては、殆どのスイングコーチは体幹の動きを強調して、腕の動きについての説明が具体性に欠けるのは、なぜなのか。

 

クラブの動きは、物理法則に則れば、説明するのは容易である。

体幹の動きの表現は、回転や回すとするのか、捩じる、捻るなどとすれば、ある部分を固定して、相反する動きから蓄積されたエネルギーを利用すると解釈できる。

体幹の動きの表現に比べ、腕の動きは手首を曲げる方向、前腕を回転するのかしないのか、肘を曲げるタイミング、肘を曲げる角度、左腕を使うのか右腕なのかなど、多岐にわたので、クラブの動きに関連付けて説明するのは難しい。

 

「人が道と名付けた道は、天の道ではない。だから永遠不変の道ではない。」

しょせん人が作った思想、事物は時が経てば変わると老子は戒めた。

理論も同様だが、表現を変えて説明された場合、新しい理論と錯覚してしまうことがある。

新しい発見と思ったことが、過去に何度も繰り返されていた事象であったりする。

 

動作に至る伝達方法は、意識、イメージ、感覚が脳で発生し、神経に伝わり、筋肉を動かす。

動作を身に付けるには、顕在意識で何度も脳に刺激を与え、初期段階では神経から筋肉に伝わる速度は遅いが、繰り返し行うことによりスムーズに伝わるようになる。

潜在記憶となれば、脳に記憶され、何かのきっかけによって呼び起され、脳、神経、筋肉の伝達速度は速くなりスムーズに動作を行える。

しかし、脳と神経は使い過ぎれば疲弊し、伝達速度が落ちて動作に無理が生じる。

身体の構造は、骨と筋肉と皮膚を膜によって結合させている。

そして、骨膜、筋膜には神経と血管があり、人の動作に大きく影響をしている。

筋肉は全てが繋がっている訳ではなく、パーツごとに独立して動いている部分が多い。

筋肉トレーニングする場合、強化する部位に集中して行うと効果的である様に、トレーニングに慣れれば、意識的に部位を緊張、弛緩させられるようになる。

ゴルフのスイング動作は、ある部位を意識的に動かす訳ではなく、動作には連続性が必要となる。

ゴルフの目的は、目標に対してゴルフクラブを使って、ゴルフボールをより正確に、より遠くに飛ばすこと。

スイング動作は、この目的を達成する為の手段であり、遠くにボールを飛ばすには、エネルギーとスピードが必要であり、正確に飛ばすにはエネルギーとスピードをコントロールする必要がある。

そして、ボールに無駄なく、エネルギーを伝えるゴルフクラブの動きを理解し、ゴルフクラブに最大限のエネルギーとスピードを出力させる動作が必要となる。 

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